日本の伝統文化のひとつ『上棟式』について

日本の伝統文化のひとつ『上棟式』について。

こんにちは、鳴戸建築の広報担当です。

『上棟』『棟上げ』『建前』『建て方』

聞いたことのある言葉もあるかもしれませんが、建物の柱や梁を組み上げ、最終的に屋根のてっぺんの棟木を取り付けて、骨組みを完成させることをいいます。

この日に行われる儀式を『上棟式』といいますが、上棟式は古来から続く建築儀礼のひとつであり、棟上げが無事終わったことに感謝するとともに、最後まで何事もなく工事が完了することを願って行われるものです。

上棟式では、建物の守護神と匠の神を祀って、棟木に御幣や棟札を取り付けます。

棟札は、建築記録や意趣文などを記して後世に記念として残すもの。

御幣は、建物に災厄が及ばないように祈願するもの。御幣がおかめの顔をしていることについてはいくつか逸話があるようなので、興味のある方は調べてみてくださいね。

安全祈願の儀式ですから、当然ながら日取りも重要です。

一般的には日本独自の暦注である六曜から判断します。皆さんご存じだと思いますが、六曜のうち「大安」が最も日柄がよく、「先勝」や「友引」もよい日とされ候補に挙がります。

当日は朝早くから準備を始め、まずお神酒をいただきます。

大工が8人くらい、クレーン1台で作業を開始し、その後は間に休憩を挟みながら屋根ができるまで一気に骨組みを組み立てていきます。

昼食にはお弁当や飲み物を用意し、みんなで和気あいあいと食事します。

大切な儀式ですから、日取りを決める際にはもちろん天候も考慮します。

ただし、当社の場合は代表の鳴戸が雨男なので、天気予報を無視して雨が降ったりもします。

雨の日の上棟というと、なかには気にされるお客さまもいらっしゃいますが、「雨降って地固まる」という言葉もあるように、実は雨の日の上棟式は縁起がよいとされています。

もちろん、雨の日は足場が滑りやすくなったり、材料が濡れたりしますから、安全対策や品質管理には十分な注意を払いながら、作業を行います。

上棟式は日本の伝統的な文化のひとつであり、家づくりのなかでも大切な節目です。
お施主さまにとって思い出に残るような、そんな上棟式にしていきたいですね。

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