日本の家には、なぜ軒や庇があるのか?

こんにちは、鳴戸建築の広報担当です!

軒や庇というと、一般的には“雨よけ”のイメージが強いと思います。
急な雨に打たれて玄関先や軒下で雨宿りした経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。

実はこの、軒や庇の“雨よけ”としての機能。建物の美観を保つうえでも一役買っていることをご存じですか?

もし今、お手すきでしたら、ご自宅の外壁をチェックしてみてください。
サッシや換気口の下部分に、黒い筋のような汚れがついていませんか?

これは、雨だれ。
サッシや換気口の上に積もった塵や埃が雨で流され、汚れの筋となって外壁に残ったものです。
この汚れをそのまま放置すれば、やがてカビが生えたり、苔が生えたりと、状態はどんどん悪化してゆきます。

雨にあたることで汚れが流れ落ちるわけですから、軒のない家などは屋根の汚れがそのまま壁を伝い、外壁全体を汚してしまうことになります。

もちろん、軒や庇があるからといって外壁がまったく汚れないわけではありませんが、雨だれによる汚れを最小限に抑えるためには、やはり軒や庇が必要なんですね。

もうひとつ、軒と庇の大切な役割として“日よけ”があります。

今の季節、天気のよい日の暖かい日差しはとても心地よいものですが、夏になると一転、強烈な直射日光が私たちを襲います。
そんなとき、窓の外に深い軒や庇があれば、強い日射を遮って窓辺に日陰を作ってくれます。

太陽高度の高い夏には日射を遮り、太陽高度の低い冬には部屋の奥までしっかりと日差しを招き入れてくれる。先人の知恵ですね。

このように軒や庇は、住まいを守り、住む人を守るという重要な役割を担っています。

シンプルスタイリッシュがカッコいいと軒ゼロの家が大流行した時期もありましたが、見た目のカッコよさだけにとらわれてしまうと、機能性という大切なものを置き去りにすることになってしまうかもしれません。

日本の伝統と気候風土を大切にした家づくりなら、鳴戸建築にご相談ください!

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